塗装業界のネタばらし

塗装業界のネタばらし

「業者によって、見積金額がバラバラでわからない」
「工事は安くやってもらいたいけど、安すぎるのも不安」
塗装工事の事でお悩みの方、色々な不安があるでしょう。
では、どういうところを注意したら良いのか、最低限知っておいてほしい

①見積書や契約書に「塗料名」が書いていない!

見積書などに
外壁塗装
シーラー 1工程
シリコン 2工程
などと書いてありませんか?
よく「シリコンは良い」と言う業者がいます。
確かにシリコン塗料は一般的に良いとされていますが、
だいたい同じメーカーで扱うシリコン塗料でも5~8種類あったりもします。
ましてや塗料メーカーは各社あるので、それも含めると50種類なんてもんじゃありません。
当然、その中でも耐久性や価格はバラバラ。
そもそも、「シリコン」なんて塗料名はありません。
塗料にはそれぞれ、ちゃんとした名前があります。
「水系ファインコートシリコン」や「クリーンマイルドシリコン」など・・・。
もちろん下塗りに使うシーラーも一緒です。ちゃんと名前があります。
それを書かない業者は、さすがに怖いですよね。

②オリジナル塗料の仕組み

ハウスメーカーや、大手リフォーム会社、ホームセンターなどでよく聞くオリジナル塗料。
「他社では使えない」「塗料メーカーと共同開発した最高級の塗料」
「施工から塗料まですべてに保証が出せる」
などの説明がされていますが、
あれは市販されている塗料のラベルを、メーカーと契約して貼り換えているものです。
中身は変わりません。
知識のある人が見れば、そのオリジナル塗料のカタログを見れば、ラベルを貼り換える前はどの塗料だったのか、ある程度わかります。
オリジナル塗料にすると、その塗料名で調べても価格などがわからないので、
業者は高額で受注ができるのがメリットなのです。

③足場代無料は不可能?

「足場代無料キャンペーン」や「近くで工事しているので、足場代無料にします」
といった、典型的なセールストークが昔からあります。
お客様にとって魅力的に聞こえると思いますが、
足場には運搬費、組立費、解体費、資材損料など含まれ、無料になるハズがありません。
足場工事には必ず費用が発生します。

「足場代無料」は、特定商取引法の不実告知(虚偽の説明)に該当するので、
立派な法律違反です。
ルールを守れない業者が、正しい工事を出来るとは思えません。

④安すぎる見積もりには注意!

塗装工事を検討するにあたって、何社か相見積もりを取られるでしょう。
会社によって、仕様も金額もバラバラで、
何を基準にしてよいか難しいものです。
その中でも注意してもらいたいのが、「安すぎる見積もり」です。
安い見積もりの秘密は2つあります。
ひとつは「かけるべきところに手間をかけているか」です。
養生やシーリング作業など、
手を抜いてもわかりにくい部分の金額が以上に安くないですか?
養生は、塗装工事をするにあたって、かなり重要な作業です。
養生が不十分であればあるほど、手直しや清掃の手間が増えます。
そもそも、まず一流の職人であれば、養生にはこだわるハズです。
あまりに安い金額なら、どこまで養生するか質問してみるのもいいでしょう。
シーリング作業も、きちんとやるには、それなりの金額がかかります。
ふたつめは、「塗料の希釈率と乾燥時間」です。
塗料はシンナーや水で薄めて使うものです。
その薄める「希釈率」は、
各塗料ごとに決まっているのですが、
自由に薄めることが出来てしまう為、
規定以上の希釈をして使用缶数を少なくしているケースは未だに聞きます。
決められている希釈率よりも多く薄めることで、塗料の量が増えます。
また、刷毛やローラーが軽くなり塗りやすくなり、
塗料代や人件費が削減できます。
また、塗装は塗料がしっかり乾いてから次の塗料を塗ります。
当然、高圧洗浄した後も、しっかり乾かしてから塗ります。
塗料は乾かすことで、余分な油分・水分を蒸発させます。
そうして塗料を重ねることで、丈夫な膜が重なって、
耐久性の優れた持ちの良い塗膜が完成します。
乾燥時間を不十分にして次の作業をしてしまうと、
塗料の耐久性が落ち、塗膜の剥がれや膨れの原因となります。
こちらも、乾燥時間も短縮することで人件費削減になります。
塗装工事は、薄めても乾燥不足でも、塗ったばかりでは綺麗です。
しかし半年後、1年後と、後から必ず不具合が出てくるので、
あまりに安すぎる塗装工事の見積もりには、注意してください。

メニュー