シーリング作業
シーリング（コーキング）は、何のために必要なのか？
シーリング（コーキング）というと、一般的に、サイディング外壁、ALC外壁の工事でよく耳にされると思います。
サイディングやALC外壁というと、一枚の壁ではなく、複数のパネルやボードを張り合わせてできている外壁です。
どんなにぴったりとくっつけたとしても、そのボードとボード、パネルとパネルの間に、隙間ができてしまいます。
そのため、敢えて目地という少し広めの隙間を作り、そこにコーキング材を詰めるのです。
そうやって密閉することで、隙間から、水や汚れなどが浸入することを防ぎます。
シーリングの傷み
シーリングの傷みは、建物自体へのダメージに直結します。
特に外壁がサイディングの場合は、大事な柱への被害が多く、
きちんとしたメンテナンスが不可欠です。
シーリングは、北側より南側、東側より西側というように、
紫外線が強く当たる方角の外壁のほうがつよく痛む傾向がみられます。
パッキン状のものが継ぎ目をふさいで雨などの進入をふせいでいますが、
パッキン自体を埋め込んでいるのではありません。
はじめはプライマーという付着をよくする接着剤を塗ったあと、
歯磨き粉状のようにやわらかく練ったものを注入していきます。
それが固まるとしっかりとしたゴムの状態になるというものです。
傷みの症状は、プライマー(接着剤)の不足が原因でシーリングが
サイディングボード断面からはがれてきたり、シーリング自体のボリューム不足による肉やせ、
また、サイディング自体の含水による反りあがりなどがあります。
施工の一例
①古くなったシーリングを撤去していきます。
カッターなどを使用して切れ目を入れて引き抜きます。
引き抜きづらいときは、ラジオペンチなどを使います。
②新しく充填するシーリングを綺麗に仕上げるために、テープを貼っていきます。
外壁には凹凸があるので、それに合わせてしっかりと、
また、作業後も綺麗に剥がせるように貼ります。
③接着力を高めるためにプライマーを塗っていきます。
充填するシーリングが剥がれない様、しっかりと塗りこみます。
④シーリングを注入したあとに、中までしっかり入れ込むために上から押さえていきます。
表面だけ綺麗にしても、内部に隙間があるとすぐに切れてしまうので、
たっぷりと詰めていきます。
⑤最後にテープをはがして完成です。
注入したシーリングが乾いて固まってしまうと、綺麗に剥がせなくなるので、
スピーディーかつ丁寧に剥がしていきます。
